羅針盤(コンパス)
昨年秋に18号のGPSプロッターが故障して、買い換えたのだけど、新しいやつは本体が一回り大きくなって、それまで収まっていた「くぼみ」に収まらなくなってしまった、
仕方なく、操舵席周りを下手くそながらに自作して、魚探や無線類の位置を変えてスペースを作ろうとしたのだけど、いかんせんコンパスが邪魔!
なにせ昔ながらのT型羅針盤ってやつなので、大層な筐体に収まっている、
誤解を恐れずに言うならね、今時はGPSを頼りに操船するので、コンパスの重要性は以前ほど高くない(だからっていらないって言ってるんじゃないよ)、
とりあえず、T型羅針盤を外してその場所にGPSプロッターを納めてみるとしっくりする、そうなると外した羅針盤の置き場がない、
代わりに新たにヨット用の小さなドーム型コンパスを入手してフロントガラスの下に「ちょこん」と納めてみる、
新しいコンパスは肉まんくらいの手のひらサイズなので、置き場には困らない…のだが、
こいつは「手前読み」なのだよ、長年「奥読み」に親しんできた私としてはなんか気持ち悪い、慣れの問題ではあるのだろうが、なんか気持ち悪い、
ちなみに、右のイラストのように、コンパスローズの奥で方位を測るのが「奥読み」ね、
コンパスローズの中心に自分がいると仮定すると、前方は北、後ろは南、右手は東、左手が西と、
実際の方位と同じになる、これが気持ちいい、
上の写真のコンパスはコンパスローズの手前で自分の位置を測るようにできているので、
同じく北を見た場合に、東西は実際の位置関係とは逆になる、
あくまで「慣れ」の問題なのだけどね…
で、古いコンパスをどうしようってなった時に、気泡が入りまくりだし、充填してる液体も濁ってコンパスローズも薄汚れているし、捨てちゃえばいいのだけど、やっぱり忍びない、
暇を見つけて掃除してみよう、と思い立って、とりあえずでかい筐体は廃棄、中のコンパス本体だけを分解してみる、
上部のハーネス部分を外してもガラスが密着していて外れない、カッターを差し込んで少しづつこじ開けてみる、
細部を掃除する、コンパスローズは、汚れを落としても「真っ白」というわけではなくこういう色らしい、真鍮っぽく見せる演出なのだろうか?
新たに白いコンパスローズを自作してみる、白い紙にプリントアウトしてパウチしたものを数日水に浸してテストするが…大丈夫そうだ、
パッキングのOリングも新調して、蒸留水とエタノールの混合液を充填して完成、
iPhoneが示している真方位と比べて約20度近く誤差がある、コンパス方位をマイナス7度と勘案してもまだ13度自差があることになる、
もともとこのT型羅針盤は筐体左右の鉄板の入った修正機で誤差を修正する仕組みだが、筐体は捨ててしまったので、実際に船に装着してから多少の誤差は何かしらの手当てが必要かな、
さらに本来大きな筐体の中で2重振り子にぶら下がって水平を保つ仕組みをバッサリ無くしてしまっているので、時化の日には上部のガラスにコンパスローズがぶつかってしまうやもしれない、数日船で様子を見て実用できるか見極めるかなぁ、